CBDについて知る
CBDとコーヒーの関係性と期待される効果
CBDにはさまざまな使い方があり、オイルパウダーなどを自分好みにアレンジして摂取しているという方も増えてきています。そんな中、HempコーヒーやCBDカフェなど、CBDを含むコーヒーの人気が高まっています。
CBDとカフェインの相互作用や、他のエディブルとの違いについて考えてみました。
コーヒーのもつ働き
・血中アドレナリン濃度の上昇
・代謝を上げる
・胃液の分泌促進
・利尿作用
・解熱鎮痛作用
・抗酸化作用
・脂肪代謝調整
・抗疲労作用
コーヒーに含まれる最も特徴的な成分はカフェインとポリフェノールです。どちらも他の飲料と比べ多く含まれており、コーヒーを飲むことで起こる身体へさまざまな効果は、この2つの成分によるものと言っても過言ではありません。
またコーヒーの持つ香りも、脳を刺激し心身に一定の影響力があることが知られています。コーヒーには、豆そのものが持つ香り・豆を焙煎する時に生まれる化学反応によって発生する香りなどさまざまあり、知られているものだけで800種類以上の香り成分があるとされています。
このコーヒーの複雑な香りは、脳をリラックス状態に導くことが解明されており、実際にコーヒーの香りを嗅いだ人の脳内では脳波がα波の状態を示すという研究データがあります。α波とは、脳がリラックスしている時に出される脳波の一種で、心身のストレスの軽減・集中力や記憶力の向上・疲労回復の効果があります。
CBDとカフェインを同時に摂取する
CBD成分が含まれたコーヒーを飲むと、コーヒーに含まれる成分とCBDが同時に体内で作用していくことになります。その中で今回注目したいのが、CBDとカフェインの関係です。
カフェインはコーヒーに含まれる他の成分よりもCBDとの関係が深く、お互いの効果を打ち消しあう部分もありますが、お互いのデメリットを補完しあう可能性もあるとして世界中で研究が進められています。ノースウェスタン大学ファインバーグ医学部の研究チームは、コーヒーの消費量が多い人はECS(エンドカンナビノイドシステム)の働きが悪くなるという研究結果を発表しています。
コーヒーに含まれるカフェインが神経活動を刺激させることで、内因性カンナビノイドの働きが低下し身体の恒常性が乱れリラックスしにくい状態になるという考え方です。カフェインを摂取することで集中力があがる・目が覚めるというのは有名な話で、これはカフェインが持つ覚醒作用によるもので、計算力や記憶力の向上だけでなく疲労感を感じにくくする効果があることが知られています。
カフェインのもつ覚醒作用の働きの強さと、ECSの持つ恒常性を保つ力を天秤にかけた時、カフェインの働きの方が強く全身に影響を与えるため、ECSの働きが鈍くなるのではないかと考えられています。そのため、カフェインを摂取する際には、CBDを同時摂取することでECSの機能低下を防ぐことができるのではないかと期待されています。
メリット・デメリット
・CBDによる眠気を抑える
・カフェインのデメリットを抑える
いつもコーヒーを飲む習慣がある人は、コーヒーにCBDを混ぜて飲むことで習慣化しやすくなり摂取を継続しやすくなるというメリットがあります。CBDオイルの独特の香りや味が苦手な方も、コーヒーに混ぜることで飲みやすくなるのもポイントです。
高容量のCBD製品は、CBDの持つ鎮静・抗不安作用などの影響で心身がリラックスし眠気を誘発することがあります。そのため、高濃度のCBDは日中の摂取には適さないという意見もありました。
カフェインの覚醒作用は高い影響力を発揮するので、コーヒーと一緒であれば眠気やチル感を感じることなく高濃度のCBDを摂取できるようになるでしょう。
しかし、人によってはコーヒーを飲むと頭痛・胃痛、高血圧といった症状が発生することがあります。
これはカフェインの持つ胃液の分泌促進や血管収縮作用が原因だと考えられています。CBDには抗炎症・神経保護といった働きがあるため、CBDとカフェインを一緒に摂取することでコーヒーを飲んだ時に起こるこれらの不快感やトラブルを軽減させることができると期待されています。
CBDには脳内のアデノシンの分泌を促し更に分解抑制をすることで、リラックス感や身体を睡眠状態に導く働きがあります。しかしカフェインには、この作用元であるアデノシン受容体を一時的に不活性化する働きがあるため、せっかくのCBDの働きも恩恵を受けることができなくなります。
他にも、CBDのもつ鎮静・抗不安といった感覚が、カフェインのもつ覚醒作用やアドレナリンの分泌によってかき消されてしまう点についても懸念されています。コーヒーの香りによるリラックス感は得られるため、CBD入りのコーヒーを飲んでも全くリラックスできないというワケではありません。しかし、俗にチル感と呼ばれる、CBDの働きによるリラックス効果を目的としている場合にはカフェインとの同時摂取はおすすめできません。
リラックスしたいならコーヒーと別がおすすめ
カフェインの持つ覚醒作用は強力で、CBDの持つ様々な効果が打ち消されてしまう可能性があります。しかし、カフェインとCBDを同時に摂取することで気分が悪くなる、心身にトラブルが生じるといった報告はありませんので、コーヒーに混ぜて摂取すること自体に問題はありません。
嗜好品として楽しむことは問題ないですが、CBDの効果をよりしっかりと体感したい場合には時間を置いて別々のタイミングで摂取するようにしましょう。