CBDについて知る
CBDを使う目的【日本と海外事情を比較】
世界でもCBDの需要は増加傾向にあり、多くの人が様々な目的でCBDを生活に取り入れています。CBDを愛用している人は、具体的にどのような目的で使っているのでしょうか?日本国内だけでなくさまざまな国の情報を集めて分析してみました。
多くの期待を集めているCBD
CBDは、自らが身体に働きかけることや、受容体に作用して間接的に働きかけることで上記のような様々な効能を発揮することが分かっています。WHO(世界保健機関)も公式にCBDの薬理効果を認めており「鬱病、がん、関節リウマチ、小児てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、疼痛」といった様々な病気の治療に効果を発揮するとの見解を示しています。
チル感とは
国内で流行しているCBD商品のレビューなどでよく見かける「チル感」というワードは、英語のChill(リラックス・のんびり・ゆったりと過ごす)という単語から作られた造語です。CBDの効能である、抗不安作用や鎮静作用などから、CBDを摂取した際に起こる心が落ち着いて穏やかな気持ちになることを指して使われています。
海外でのCBDの認識
アメリカ・オーストラリア・ヨーロッパ
・健康維持
・抗不安
・睡眠の質を向上
海外のインターネット通販サイトやCBD関連商品のレビューサイトなどの情報を収集すると、上記4つの目的でCBDを使用する人が多いということがわかりました。
アメリカのニュースサイトが行ったアンケート調査によると、CBDを使っている人のおよそ半数は何かしらの痛みを抑える目的で使用していると回答したというデータもあります。
他にも、CBDの持つ恒常性(ホメオスタシス)のコントロールや抗酸化作用といった身体の健康維持のためにCBDを摂取するという意見もみられました。
また、興味深かったのがCBDに対する考え方の違いです。
日本ではCBDは煙草のような一種の嗜好品としてのイメージを持つ人が多いですが、諸外国では医薬品や健康補助剤のような健康維持目的のサプリメントのような位置づけで認識されている傾向にあります。海外にも鎮痛剤はありますが、鎮痛剤よりもCBDの方が植物由来の天然成分である分、身体への副作用が少なく日本でいうところの漢方薬のようなイメージで使用されているようです。
日本国内
・睡眠導入、睡眠の質向上
・痛み止め(頭痛、関節痛、生理痛など)
日本では健康維持を目的としたCBD利用は主流ではなく、リラックスや気分転換など気持ちの切り替えを目的として利用する人が多いです。そのため、CBDのリキッドやスティックなど、ヴェポライザー関連の商品が充実している傾向が見られます。
また、リラックス効果の一つとも言えますが、精神を安定させスムーズな入眠や睡眠の質を向上させるという目的でCBDを摂取する人も多いです。
他には、痛み止めとして鎮痛剤のかわりにCBD製品を使用するという人も居るようで、一般的な薬剤と比べて副作用なく飲めるという点が評価されています。
CBD製品の認識としては、麻由来ということもありアンダーグラウンド感の強い嗜好品というイメージを持つ人が多いでしょう。実際に国内で流通している商品は、若者が好みそうなデザインや若者に人気の高い著名人とコラボレーションすることが多い傾向にあります。
また、年齢が上になるほど「大麻=悪」と教育を受けてきたことから、同じく大麻草由来の成分であるCBDに嫌悪感を抱く人は諸外国と比べて多いと推察されます。
薬剤としてのCBDの目的
薬剤として、大麻草や大麻草由来の成分を認めている国は増加傾向にあります。
医療目的でCBDが成分として配合されている薬剤の処方が認められている国においては、てんかんや疼痛といった症状の緩和を目的として薬が処方されています。また、CBDだけでなくTHCも含んだ医療大麻は、「鎮痛・依存症改善・催眠・食欲増進・抗ガン・制吐・抗炎症・抗うつ」など、より幅広い目的で活躍しています。
このことからも、CBDは欧米諸国で使われているように「鎮痛」や「抗炎症」を目的とした使用は理に適っているといえるのではないでしょうか。一方で、CBDの効果として鎮静や抗不安あるものの陶酔感や多幸感といった作用はないので、国内で多くの人が目的としている本格的なチル感を味わうには物足りなさを感じることもあるかと推察されます。
CBDに対する日本の意識も変化する
製品に対する認識には、日本と諸外国とで大きな違いがあることがわかりました。今後、日本でも大麻草に関する法律や取り扱いに変化が生じることで、CBDという成分についての知識が広がりを見せ、使用の目的やCBDに対する人々の意識にも変化が起きるかもしれません。