CBDについて知る
レアカンナビノイドとは?
大麻草は活性化合物の宝庫とも呼ばれており、その種類は400を越えています。これらの活性化合物の内、大きな部分を占めるのがカンナビノイドです。
カンナビノイドで最も知られているのがTHCやCBDですが、これら以外にも大麻草には100種類以上のカンナビノイドが含まれています。カンナビノイドは、ビタミンなどの栄養素と同じように、一つ一つがさまざまな働きを持っていて、相乗効果があると考えられており世界中で研究が進められています。
カンナビノイドの含有比率
大麻とヘンプは、どちらも植物学的には同じカンナビスサティバという名称ですが、含まれている活性化合物の割合によって「大麻草」と「ヘンプ」に分けられます。
大麻草 | ヘンプ |
---|---|
・THCを含む ・嗜好目的や医療目的で栽培されてきた ・樹脂が多くとれる | ・乾燥重量でTHC含有量が全体の0.3%以下 ・繊維や油を取る目的で栽培されてきた ・樹脂の力はあまり多くない |
用途に合わせて改良が繰り返され、現在はこのようにTHCの含有比率によって、呼び方が変化します。
これに加えて、大麻草にもヘンプにもたくさんの品種があります。この品種の違いによって、含有しているカンナビノイドの種類や生育の仕方・見た目や香りに違いが生まれます。
CBD製品の原料にもなっている、主な大麻草・ヘンプの品種と特徴を見てみましょう。
品種名 | 特徴 | 含有カンナビノイド |
---|---|---|
OGクッシュ | ・THCの含有率が高い ・栽培が難しい ・土や木のような香り | ・THC(25%前後) ・CBD(1%前後) ・CBC,CBGA,CBDA等 |
ジャックヘラー | ・THCの含有率が低い ・ヘンプ(大麻ではない) ・オレンジの様な柑橘系の香り | ・CBD(10%前後) ・THC(1%未満) ・CBDA,CBG,CBDA等 |
エレクトラ | ・CBDの含有率が高い ・アメリカで嗜好用として人気のヘンプ | ・CBD(15%以上) ・THC(0.05%前後) ・CBG,CBN,CBDA等 |
本来は産業用に栽培されることが多かったヘンプですが、近年ではTHCを含まないCBD製品の原料としての用途としても積極的に使われています。品種改良が進む中で、樹脂を多くつけて多くのCBDが含有している品種が多く出てきています。
レアカンナビノイドとは
人々がカンナビノイドに注目し市場に多くのカンナビノイド製品が流通する中で、希少価値の高いカンナビノイドが“レアカンナビノイド”と呼ばれるようになりました。自然に植物の中に少量しか存在しないため、非常に高価で取引されています。
・CBG(カンナビゲロール 英:cannabigerol)
基本的な性質や効能はCBDとかなり似通っており、強力な鎮痛作用と抗不安作用があるが精神作用はない。
大麻草が成熟していくにつれてCBGはCBDとTHCに変化していくため、成熟後の大麻にはほとんどCBGは残らない。
・CBN(カンナビノール 英:cannabinol)
成熟した大麻草に含まれるTHCが酸化すると共に変化してCBNとなる。THCの10分の1程度の精神作用があるといわれている。
精神への強い鎮静作用や睡眠補助といった働きがある。
・THCV(テトラヒドロカンナビバリン 英:tetrahydrocannabivarin)
THCとよく似た構造で、アフリカ品種の麻に含まれる傾向にある
食欲抑制や痙攣発作の低減などの効果がある。精神作用はあるもののTHCの4分の1程度。
・THCA(テトラヒドロカンナビノリック酸 英:tetrahydrocannabinolic acid)
THCの前身であり、光や熱によってTHCへと変化する。
精神的な興奮などの作用はなく、免疫補助作用や抗不眠効果があるとされている。
・CBT(カンナビトリオール 英:cannabitriol)
THCと非常によく似た構造で、すべての大麻に含まれているものではなく限られた品種に少量含まれるのみ。そのため研究が非常に困難でTHCのように強い精神活性効果があるのかについては研究段階である。
CBDが代謝過程の段階で変化してCBEになる。CBDと同じように精神作用はない。
他のカンナビノイドと並行して、CBDやTHCの効果を相乗させると考えられている。
レアカンナビノイドは、その名の通り希少価値が高くあまり配合されている製品が出回りません。これらのカンナビノイドは、含有量が非常に少なく品種によっては全く含まれていないこともあるため、安定した供給が難しいのです。
レアカンナビノイドも、CBDやTHCなど安定して供給できるカンナビノイドと同じような薬理効果を持っている一方で、レアカンナビノイドならではの強みというものもあります。メーカー側は何とかしてレアカンナビノイドを配合させた製品を安定して生産できないものか人工的にレアカンナビノイドを作る技術や、レアカンナビノイドを多く含んだ新しい改良品種の栽培など奮闘しています。
希少価値の高さに着目
レアカンナビノイドとは、大麻草にもヘンプにもあまり含まれていない希少価値の高いカンナビノイドのことを意味しています。その中でも近年注目が高まっているのは、「CBG」や「CBN」です。
レアカンナビノイドを多く含む品種開発や人工的に作りだす技術などの研究が進められています。