CBDについて知る

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世界の大麻事情

現在日本では大麻草は、「成熟した茎と種子」のみが合法とされています。葉や花穂といった、嗜好用として吸引するのに必要な部分は大麻取締法で禁止されており、所持することも使用することもできません。これは日本国内に向けて定められた法律です。

世界の大麻事情を知る

海外へと目を向けると、大麻の取り扱いは国によって様々で驚くほど生活に密着した場所に大麻があるという国も存在します。世界的な傾向としては、大麻に対する規制を緩和する国が増えている傾向にあります。
2017年にはWHO(世界保健機関)が「カンナビジオール(CBD)は濫用の可能性がなく心身に害を及ぼすものではない」と発表しています。また2020年には、大麻が国際的な薬物カテゴリーの「最も危険な薬物」リストから除外されたことなども話題となりました。これらの事実に加え、大麻の医療目的としての効果が数多くの実験により証明されデータ化されていることから、大麻に関する考え方が世界で大きな変化を遂げているのです。


主要国の大麻事情

アメリカ

アメリカには、連邦法と州法という2つの法律が存在します。連邦法とはアメリカ国全土に適用されている法律で、州法とはそれぞれの州が定める法律です。
現在、医療用及び嗜好用の大麻使用は連邦法で禁止されていますが、産業用のヘンプを栽培することは禁止されていません。2018年、当時のトランプ大統領が、産業用ヘンプのみ全土で栽培することを許可する法案を承認したことが世界中で大きな話題となりました。

一方で各州の定める州法においては、医療用・嗜好用共に認められている州が多くあります。
2021年7月現在、50ある州のうち、嗜好用の大麻を合法化している州は15州です。人口を計算すると、アメリカの全人口の3分の1が大麻を嗜好用として使える地域に住んでいるということになります。また医療用としての使用が合法化となっている州は全部で36州あります。このように連邦法と州法で大麻の取り扱いに差が出ているのが、アメリカの現状です。

イギリス

世界的に大麻およびヘンプの栽培に規制がかかった時期を経て、産業用のヘンプ栽培をヨーロッパで最も早く解禁したのはイギリスです。1993年にはヘンプ栽培が解禁され、国内の産業を支えてきました。
医療用大麻については2018年に合法化されました。深刻な小児てんかんへの治療を目的として導入され、現在は幅広い治療に使われています。
一方、嗜好用の大麻は違法とされていますが、日本よりも取り締まりは緩く使用者も多いと言われています。

フランス

フランスでは、産業用のヘンプの栽培が規制されたことは一度もなく、古来から現在に至るまで多くのヘンプを世界に提供しています。
医療用大麻については、限られた条件に当てはまる場合にのみ使用することができますが、まだまだ一般に向けて積極的に処方されるほどではありません。

一方で嗜好用の大麻においては、合法化されておらず厳しい罰則も設けられています。しかし、実際には少量の使用や所持であれば刑罰も軽く厳重注意のみで済むことも多いのが現状です。そのためフランスはヨーロッパの中でも大麻を嗜好用としての使用者が多い地域であると言われています。

オーストラリア

オーストラリアでは全土でヘンプ栽培・加工が合法化されています。医療用大麻については、2016年に合法化され、がん治療やてんかん・吐き気止め・鎮痛剤として多くの患者に処方されています。

大麻に対して非常に肯定的な考えを持つ人が多く、嗜好用大麻については国レベルでこそ認められていないものの首都周辺地域など一部の州では合法化されています。個人での使用量を自己で栽培することも認められているため、気軽に大麻を摂取することができます。
合法化の目的は税収といわれており、年間数十億ドルの経済効果が見込めるものと考えられています。

中国

伝統的な植物として中国国内に広く分布していた麻ですが、世界的な禁止政策時には中国でも栽培を止めていました。2008年頃からは国家レベルで麻に注力して、昔のような広大な敷地での産業用ヘンプ栽培を復活させました。その多くが繊維原料や薪として使われ、海外にも多く輸出しています。

一方で、医療用・嗜好用の大麻使用は、共に合法化されていません。違法薬物として認定されており、死刑が言い渡されることもあるほど厳しい処罰が科せられます。

メキシコ

世界でもトップクラスの麻薬生産国であるものの、嗜好用の大麻は違法とされています。しかし2021年に嗜好用大麻合法化の大枠が決まり、2022年頃から実際に認可されるのではないかと報道されています。こうした流れの背景には、組織犯罪の減少や税収の増加への期待があるものと推察されます。

一方で医療用の大麻使用や産業用ヘンプの栽培については合法化されています。

インド

法律で医療用及び嗜好用大麻が禁止されているインドですが、宗教上のお供え物やしきたりなどで大麻が使用されることもあるため、あまり厳しく個人に対して警察などが介入してくることはないという風潮があります。

そもそもインドでは、大麻草の定義が他の国と少し異なっています。大麻草の花冠部分のみが大麻として定められ規制されているものの、葉や種子は定義に含まれません。そのため、多くの人々が大麻の葉や種子を合法的に消費することができています。

日本の動向に注目したい

国によって、大麻を取り巻く環境は大きく異なります。世界的に見て、医療用・嗜好用共に全面的に違法として取り締まっている国は日本以外にもありますがその数は減少傾向にあります。
将来的に日本は大麻との付き合い方を変えるのか否か、その動向に注目です。







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