洗濯洗剤・柔軟剤について学ぶ
簡単!投げ込むタイプのボール洗剤メリット・デメリットは?
衣類用の洗濯洗剤は、石鹸・粉末・液体・ボール型と4つの種類があります。それぞれの形状ごとにメリット・デメリット・どういったシーンに向いているかなど異なる特徴を持っています。
今回は、洗剤界の新しい主流となりそうな「ボール型洗剤」について詳しく解説していきます。
ボール洗剤とは
液状の洗剤を特殊なビニールでコーティングしたボール型の洗剤を「ボール洗剤」と呼びます。従来の粉洗剤や液体洗剤のように、使用する水の量に合わせて洗剤の量を計って投入するという手間を省いた画期的な商品であり、その利便性が高く評価されています。
その名の通り、特殊なジェルで作られたボール状の形をしており中に洗浄成分の液体が含まれています。この液体は、従来の液体洗剤とは違い界面活性剤の量が圧倒的に高い“濃縮洗剤”です。
同じ中性の液体洗剤と比べると、界面活性剤の濃度が高いジェルボール洗剤のほうが汚れに働きかける力が強力となります。
特殊なジェルは、洗濯機に溜まった水と触れることで溶けてなくなり中の洗剤成分が一気に洗濯槽に広がっていくという仕組みです。
洗剤の濃縮技術
界面活性剤の水に対する溶解度は20%~30%程度だといわれています。つまり普通に洗剤液を作ろうとすると20%~30%が最高濃度となり、それ以上だと溶け残って結晶化してしまいます。一方で、ジェルボール洗剤で使われている液体の界面活性剤濃度は50%以上のものが多く、液体洗剤と比べて非常に高濃度です。
特殊な化学溶剤を使うことで溶解安定性を上げ、従来では不可能とされていた濃度の高い洗剤液の生成が可能となっています。このように化学溶剤の力で濃縮して作られた高濃度の洗剤液が「濃縮洗剤」と呼ばれています。
少量でしっかりと働くというメリットはあるものの、従来の洗剤には含まれていなかった添加物多く配合されおり、肌の弱い人には向かないというデメリットがあります。
ボール型洗剤のメリット
・測らなくてよいので手軽
・液体洗剤よりも洗浄力が高い
ボール型洗剤の最大のメリットは、その手軽さです。洗濯物の量や使用する水の量に合わせて洗剤を測る必要もなく、少ない日は1つ・多い日は2つとボールを洗濯槽の中に入れるだけで洗濯をスタートすることができます。
忙しい時間帯の手間を省くというだけでなく、普段あまり自分で洗濯機を回さないという方でもボールを1つ入れるだけで良いので簡単に洗濯ができるという点も大きなメリットでしょう。
また、濃縮洗剤を使用しているため界面活性剤の量が多く、液体洗剤と比べて洗浄力が高いのも特徴です。ただし中性のものが多いので、弱アルカリ性の粉末洗剤と比べると洗浄力で劣るものの、日常的な汚れには十分対応できます。
洗剤自体の使用量が少ないのですすぎは1回で済み、節水と時短に繋がります。
ボール型洗剤のデメリット
・湿気や暑さに弱くデリケート
・コスパが悪い
ボール型の洗剤は手軽さをウリにしているので、洗濯物の量にあわせて洗剤の量を調節することができません。普段よりも洗濯物の量が少ないという時でも、1つのボールを使用しなければならないため、勿体なく感じる方も多いでしょう。
また、液体洗剤・粉洗剤と比べて1回あたりの金額が高めでコストパフォーマンスが良くないという点もデメリットです。
ボールを形成する特殊なジェルの部分ですが、こちらは非常にデリケートなので取り扱いには注意が必要です。濡れた手で触ってしまうとジェル部分が解けて中の洗剤が流れ出てしまいます。また爪でひっかけてジェルを破いてしまうという例もあるので、慎重な取り扱いが求められます。
高温すぎる場所に保存することで、ジェル同士がくっついてしまうというリスクもありますので保管場所は冷暗所にしましょう。
ボール型の洗剤はまだ比較的新しいジャンルなので、商品の種類という意味では液体洗剤と比べてラインナップが多くありません。
計測不要の洗剤
洗濯をする際にネックだった「洗剤を量って入れる」という手間を省いてもっと楽に洗濯をできるようにしたのが、このボール型洗剤です。
洗剤を量るという動作そのものはそこまで大変なことでもありませんが、忙しい時間帯にボールを1つ洗濯槽にいれるだけで洗濯をスタートすることができるのはとても手軽で便意だと高く評価されています。
洗剤は、粉・液体・ボール型と形状によってそれぞれ異なるメリット・デメリットがあります。それぞれの特徴を知り、シーンに合わせて上手に使い分けをしていきましょう。