洗濯洗剤・柔軟剤について学ぶ
デニムパンツを洗濯する頻度は？ケア方法
肌に直接触れる肌着類は毎日洗濯するものの、着用しても気軽には洗わない衣類というのも存在します。大切な衣類を長持ちさせるためにも、頻繁に洗濯しない衣類にも正しいケアをしてあげましょう。
今回は、「デニムパンツ」のケア方法についてご紹介していきます。
デニムパンツを洗う頻度は？
アタリやヒゲといったデニム生地を使いこんでいく時に出る味わいを出したい人は、洗う頻度を抑える傾向にあります。
しかし皮脂や汗などの着用時の汚れをついたままにしておくのは、衛生的にもデニムパンツの品質維持の観点からも好ましいことではありません。
洗濯の回数に正解はありませんが、着用頻度や汚れ具合などに応じて適度に洗濯をしてあげることは大切です。実際、デニムは他の衣類と比べて生地が丈夫なので、洗濯による擦れや伸びなどを過度に心配する必要はありません。
デニムパンツのケア
デニムパンツのケアを行う上で重要なことを、ブラッシング、乾燥、消臭スプレー、スチームアイロンという4つの方法から解説していきます。
ブラッシング
服にブラッシングをして目に見えない汚れを落とすことは、コートやスーツなど柔らかい生地でできた頻繁に洗わない衣類に対するケアのように思えますが、デニムパンツにも非常に有効なケアです。
着用後は衣類用のブラシで軽く全体をブラッシングし、汚れを落としてからハンガーにかけて保管するのが良いとされています。
乾燥
肌に直接触れるため、着用後のデニムパンツには汗が浸みこんでいます。冬場など汗をかいた自覚がない季節でも、人間は呼気や汗として毎日1リットル前後の水分を排出していると言われています。汗や皮脂などの汚れは、雑菌の繁殖の原因となりニオイの元です。汚れを落とすためには洗濯が一番ですが、洗濯をしない時には風通しの良い場所でしっかりと乾かしてあげることが推奨されます。
裏返しにしたデニムパンツのボタンやチャックを閉め、ズボン用のハンガーにかけて風通しの良い場所で陰干しし、しっかりと乾かします。たたみシワを予防するためにも、乾燥させたあとはそのままハンガーにつるした状態でクローゼットで保管することが良いとされています。
消臭スプレー
においや菌が気になるときには、衣類用の消臭スプレーを吹きかけてから干すことも効果的です。色落ちを防ぐ為にも、汗が直接染み込む内側にスプレーするのが良いでしょう。
最近では、デニム生地専用の消臭スプレーというものも販売されており、液体状の霧吹きタイプではなくガス缶に入ったスプレータイプが主流です。
スチームアイロン
洗濯をしない時のお手入れの中で、最もにおい・汚れに効果を発揮するのはスチームアイロンによるケアです。スチームアイロンは、衣類のシワをとるだけでなくスチームの力で匂いや汚れを落とす効果が期待できます。
高温は生地が縮む原因となりますので、低温～中温で生地から少し離してスチームを当てるとよいでしょう。この時、必ずデニムパンツを裏返しにすることを忘れないようにしてください。
色落ちをさせない洗い方
デニム生地を洗う際に気になるのは、色落ちでしょう。
化学繊維や合成染料で作られた衣類とは違い、デニム生地特有の染料による特有の染め方で作られているため他の衣類と比べて色落ちが起こりやすいとされています。インディゴと呼ばれる藍色は、繊維内部への浸透力が弱いため何度も染め上げることで強い発色となっていきます。水や摩擦に弱く、何度も洗う・膝を曲げるなど同じ部分に繰り返し摩擦が起こることで少しずつ色落ちが起こります。
この色落ちを少しでも抑えて洗濯をするには、裏返してネットに入れて洗いましょう。
使用する洗剤は漂白剤が含まれないもので、かつ強い界面活性剤の入っていない中性洗剤を選びましょう。
お風呂の残り湯の使用など水温を上げてしまうと色落ちがしやすくなりますので、必ず水道水を使って洗います。同様の理由で、高温になる乾燥機の使用は避け、脱水後は風通しの良い場所での陰干しが推奨されます。
裏返した状態でシワを伸ばして、ズボン用のハンガーで干します。この際、足首の部分を上にして干すと重いウエスト部分が下になり重力で生地が引っ張られるため縮むのを防ぐ効果があると言われています。
デニムも適度に洗濯しよう
デニム生地も、染色技術の進歩に伴いひと昔前と比べて色落ちしにくくなっているといわれています。丈夫で長い期間履き続けられること・履き方によって異なる味わいが生まれることはデニムパンツの醍醐味でしょう。
適度な洗濯をしながら日々正しいケアをしていくことは、デニムパンツの品質をより良い状態で保つことにつながります。
