洗濯洗剤・柔軟剤について学ぶ
洗濯表示を学んで衣類に合わせたケアをしよう
衣類やタオルなどの布製品についているタグに書かれている洗濯表示、しっかりと確認していますか?2016年に国際基準に合わせた新しい記号に変わり、より分かりやすくなりました。洗濯表示の意味や注意するべきポイントについて解説していきます。
洗濯表示とは
洗濯表示とは、繊維製品品質表示規程第2条第3号の「取扱い表示」のことを意味します。洗濯時の取り扱い方法を示すために用いられ、衣類の裏のタグなどに示されています。
日本では、JIS(日本工業規格)が定めた独自の洗濯表示が使われていました。しかし貿易による国内製品の海外輸出や海外製品の国内での流通などに伴い、2016年に国内独自の規格ではなく国際規格への整合化が行われました。
2016年12月から適用されている図の洗濯表示は、ISO(国際標準化機構)に対応したものであり、世界共通の洗濯表示です。従来の国内企画にあった絞り方に関する表示はなくなり、文字の表記もないピクトグラム形式が採用されています。
5つの基本記号とこれに組み合わせる付加記号からなり、全部で41種類の表示があります。一般的な衣類には、上記の図の28種類が用いられることが多く、経済産業省でも上記の28種をメインに認知度の普及を行っています。
洗濯表示を学ぶ
現在41種類ある洗濯表示の中から、一般的な衣類やタオルなどの繊維製品に用いられている主要な表示について解説していきます。
家庭洗濯に関する物5つ
温度については、95℃・70℃・60℃・50℃・40℃・30℃と6段階の表記があります。家庭用の洗濯機では、真夏であっても水温が30度を超えることはほとんどありませんので、洗濯機で洗濯をする際にはこの温度の部分についてはあまり重要視しなくても問題ありません。問題は手洗いをする時です。
お湯の方が汚れが落としやすいケースは多いですが、物によっては温度が高すぎることで繊維がダメージを受けて縮む恐れがあるので、表示に書かれた温度以上のお湯では洗濯しないようにしましょう。
桶の図の下に引かれている線は、「線が多いほど弱い洗い方が推奨される」という意味です。線がない物は通常の洗濯ができますが、線が1本もしくは2本あるものについては洗濯機のデリケートモードや手洗いモードなど優しく洗えるモードを使いましょう。
また、手のマークがあるものは洗濯機を使わずに手洗いすることが推奨され、桶にバツ印が書かれているものは家庭での洗濯に適さないため、クリーニング店に相談してください。
漂白剤の使用に関する物3つ
衣類用の漂白剤は、「塩素系」「酸素系」の2つの種類があります。塩素系の方が漂白効果は高いですが衣類へのダメージも大きく衣類の色素を破壊することもあります。
表示の三角マークは、塩素系も酸素系もどちらを使用しても問題ないということをあらわしています。三角の中に斜線が引いてあるものは、塩素系の漂白剤を使うことができないという意味を表します。比較的効果の穏やかな酸素系の漂白剤を使用しましょう。
三角にバツ印が付いているものについては、塩素系・酸素系どちらの漂白剤も使用することができません。
乾燥の仕方に関するもの11つ
乾燥については、四角形を使って表します。四角形の中に縦線及び横線が書かれているものは、ハンガーや物干しざおを使って干して乾かす「自然乾燥」を意味し、四角形の中に〇が書かれているものは「タンブル乾燥」を表します。
タンブル乾燥とはタンブラー乾燥の略称で、家庭用の洗濯乾燥機やコインランドリーの乾燥器などを使って機械的に熱を加えて乾燥させる方法のことです。
自然乾燥の記号は、1本線が「洗濯機での脱水機能後に干す」2本線は「洗濯機での脱水は不可」であることを意味しています。あまり多くはありませんが、2本線の衣類は衣類の形を維持するために脱水をせず手絞りもせずに濡れたまま干すことが推奨されています。
タンブル乾燥については、点が1つあるものは温度の上限が60℃ですので低温乾燥が推奨され、点が2つあるものは上限が80℃となるので高温乾燥をすることができます。
アイロンがけに関する物4つ
タンブル乾燥の時と同じ様に、アイロンのかけ方についても点の数で上限温度を表しています。点が多くなればなるほど高い温度で使うことができます。
また図では表現されていませんが、「・・・」と「・・」の2つはアイロンのスチーム機能を使うことができますが「・」はスチーム無しで使うことが原則です。
すべての表示を覚えるのは大変ですが、家庭洗濯に関するもの5つと漂白剤の使用に関する3つはとても重要なので、是非覚えておくと便利です。
ちょっと特殊な素材かなと思ったら、表示を見て正しく洗濯をしてあげましょう。