CBDについて知る

2021年7月19日 2023年9月4日

CBDの持つ【神経保護作用】に世界が期待

神経保護作用とは簡単にいうと「脳を保護する働き」のことを意味しています。また、神経細胞の変性をおこしにくくする作用や、変性の進行を遅くする作用のことも神経保護作用と呼びます。

私たちの脳とは神経細胞の集まりであり、数百億個もの神経細胞が他の部位と複雑に絡み合って脳を働かせています。

神経保護作用とは

脳は、大脳、小脳、脳幹と各部位で働きが大きく異なりますが、脳の細胞はお互い連携を取り情報を伝達、処理してそれぞれの役割をこなしているのです。この神経細胞は新生児の時が最大数であり、特別な治療を行わないかぎり年齢を重ねるごとに減る一方です。

30歳前後では、日に10万個以上の脳神経細胞が死滅しているといわれており、一度死滅した細胞が再生することはありません。神経保護作用を持つ物質は、外傷や心身のストレスなど一時的な神経損傷や遺伝性疾患などの永続的な神経損傷から神経を守り回復を助ける効果があります。

また、神経保護作用は神経疾患の予防や進行の抑制にも効果があるとされており、細胞の健康を促進し、神経と細胞の損傷を最小限に抑えることが示唆されています。

CBDのもつ神経保護作用

神経保護作用をもつ物質はCBD以外にもたくさんあります。私たちが日頃口にする食材などにも神経保護作用を持つものは多く、バランスの良い食事が健康に繋がるというのはこういった理由も伴うのでしょう。そんな他の物質と比べた時に、CBDははるかに高い神経保護効果があるとされています。その高い効果が認められたことでCBDを配合した薬剤が認可されている国もあります。

サティスベックス

多発性硬化症、脊髄損傷、抹消神経疾、頭部外傷、関節リウマチ等の治療薬としてイギリスの大手製薬会社（GW社）が開発した薬です。CBDとTHCが同じ割合で配合されており、イタリア・フランス・イギリス・アメリカ・カナダなど世界各国様々な国で認可されて使用されています。
これらの疾患の治療には、脳や脊髄の変性の改善や損傷個所の治癒に対する効果が求められます。CBDのもつ神経保護作用がこの作用を担ってくれるため、サティスベックスがこれらの疾患の治療薬として役に立つとされている。

またアメリカでは、大麻草のもつ神経保護作用が医療使用の特許を取得しています。政府の機関である国立衛生研究所（NIH）は、カンナビノイドのもつ強力な抗酸化作用と神経保護作用についての高い効果と安全性を認め特許申請しています。
特許第6630507号では、CBDの持つ神経保護作用について以下のような記載がされています。

カンナビノイドには、例えば脳卒中や外傷などの虚血性生涯（血液供給生涯）や、アルツハイマー病、パーキンソン病、HIV観戦などによる認知症など神経変異性疾患の治療による神経障害をおさえる神経保護物質としての有用性がある。

CBDが神経系の疾患に効果があるとされているのは、その強力な神経保護作用によって神経細胞の生存期間を延長して病気の進行を遅らせるのに役立つ可能性が高いからです。

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CBDとアルツハイマー病

脳細胞の減少により発症するとされているアルツハイマー病は誰にでも起こり得る可能性のある脳の疾患です。
発症の原因は諸説ありますが、脳細胞が死滅して数が減ることや脳細胞が損傷することで認知機能に障害が起こることであると考えられています。健康な脳細胞（神経細胞）が減少することで脳の働き自体が低下してしまうため、日常生活や仕事に支障をきたしている状態をアルツハイマー病（認知症）と呼びます。

CBDのもつ神経保護作用が、中枢神経系の損傷を軽減させることにくわえてCBDのもつ抗炎症作用で神経の炎症反応を抑制することでアルツハイマー病の進行抑制に強力な効果があるとする研究データが多く報告されています。アルツハイマー病の神経変異を予防・改善する効果も期待できるとして、その具体的な作用機序やメカニズムについての研究が進められています。

メマンチンという日本でアルツハイマー患者に多く処方されている薬は、脳内の異常物質を取り除き間接的に脳神経細胞の壊死を防ぐ効果があります。また神経伝達物質の減少を抑える作用をもつドネペジル系の薬もアルツハイマー病のメジャーな治療薬の一つです。

これらの治療薬には、吐き気や食欲不振・軟便・焦燥感・ふらつきといった副作用が確認されている他、心筋梗塞や心不全・呼吸困難といった重大な副作用の報告もあります。一方でCBDは脳神経細胞自体を保護して守る強力な神経保護作用があることが確認されている為、アルツハイマー病のような神経変異性疾患の治療に適しています。

全般的な中枢新家系の損傷を軽減させ、神経の炎症反応を抑制することで、記憶の喪失を防ぎ新たなニューロンの申請を促進します。過剰に取りすぎたとしても人体に悪影響を及ぼす物質ではないことが確認されており、副作用の心配なく服用することが可能です。

CBDは従来のアルツハイマー病の治療薬とは異なる機序での効果が期待されており、今ある神経細胞を保護して守りながら、新たな神経細胞の壊死を防ぎ症状の進行を抑える効果が期待されます。