プロテインについて学ぶ
高タンパク質ダイエットとは?失敗しないポイントをチェック!
タンパク質を含む食品を積極的に摂取することで、健康的に痩身を目指していく方法が話題となっています。たんぱく質と痩身や減量の関係性について考えていきましょう。
高タンパク質ダイエットとは?
食事のメニューを考える際にたんぱく質を意識的に摂取する健康維持法のことで、タンパク質ダイエットとも呼ばれます。タンパク質がコレシストキニンの分泌を促すことがこのダイエット方法の最大ポイントです。
・脳の中枢神経に作用し、口渇感や空腹感を抑制する
コレシストキニンは別名「満腹ペプチド」と呼ばれる消化管ホルモン
で、タンパク質に反応して十二指腸の細胞から分泌されます。膵液や胆汁の分泌を促すことで、胃から流れてきた食物を速やかに消化するために働きます。また、コレシストキニンには腸にある栄養の量を脳に伝える働きがあると考えられており、脳の中枢神経に働きかけることで過剰な食事の摂取を抑制し、満腹感を感じさせる働きを担います。
このコレシストキニンの働きに加えて、タンパク質の摂取量が増えることで相対的に炭水化物と脂質の量が減ることもタンパクダイエットの効果に繋がります。炭水化物とは糖と食物繊維の総称ですが、実際には糖が総量のほとんどを占めています。
エネルギーとして使われなかった糖や脂質は、中性脂肪として体内に蓄積されるため摂取量には気を配る必要があります。
高タンパク質ダイエットのメリットとデメリットをチェック
・満腹感が得られやすい
・運動効果を上げて代謝が良くなる
・食べる量を我慢しなくて良い
ダイエットをした後に体形を維持することができない、いわゆるリバウンドが起こる要因は無理な食事制限です。
栄養バランスが乱れることで体内では異化が発生し、筋肉量の減少、それに伴う基礎代謝の低下が起こります。その点、高たんぱくダイエットでは筋肉の元となるたんぱく質を積極的に摂取するため筋肉量の維持が可能です。
また、タンパク質が十分にある身体は筋肉が成長しやすく、運動の効果を高めます。筋肉がつき代謝が上がることでリバウンドしにくいと考えられます。食事の量をストイックに制限する方法でないため、我慢が少なく続けやすいのもメリットです。
ダイエットと聞くと厳しい食事制限で空腹感を我慢するイメージがありますが、高タンパク質ダイエットではタンパク質を多く含む食品をしっかりと食べて健康的なダイエットで無理なく長期的に続けていきやすいでしょう。
・好ましくない代謝変化のリスク(尿路結石・腸内環境の変化)
高タンパクなものであれば、何でも際限なく食べても良いというワケではありません。タンパク質を多く含む食品の中には、脂質が高いものは食べ過ぎないようにする必要があります。
肉やナッツ類、生クリーム、から揚げ、魚のフライなどは、高タンパクではあるものの脂質や糖質も多く含まれます。また、急激にタンパク質の摂取量を増加させることで代謝変化が発生する可能性があります。
タンパク質は腸内に存在する悪玉菌のエネルギー源となるため、未消化のタンパク質が大量に腸管に届けられることで腸内環境が乱れる可能性があります。また、動物性たんぱく質を分解する際に発生するシュウ酸や尿酸といった物質が増えすぎると、代謝不全を起こし尿路結石の原因ともなります。
タンパク質が脂肪に変わる?
タンパク質は3大栄養素のなかで、最も脂肪になりにくい物質です。基本的には、脂質・炭水化物・タンパク質の順で脂肪に変換されていきます。
タンパク質が脂肪に変わることはないのかというと、そうではありません。人間の身体が持っている働きに「糖新生」というものがあり、理論上は使われなかったタンパク質を脂肪に変えて体内に蓄えることは可能です。しかし、過剰に摂取して余ったアミノ酸やタンパク質が脂肪に変わることは普通の生活をしている中ではほぼ発生しないと考えられています。
高タンパク質ダイエットで失敗しないためのポイント
タンパクダイエットの基本は、高タンパクな食生活を心がけることです。
脂質や炭水化物の量はある程度管理するべきですが、タンパク質に関しては制限をかけません。
おやつや間食などは、サラダチキンやヨーグルト、ゆで卵、豆腐など高たんぱくかつ低カロリーのものを選ぶのがおすすめです。簡単に作れるプロテインのおやつもおすすめです。
タンパクによる腸内環境の変化を予防するために、食物繊維が多く含まれる食品も併せて摂取を心がけることや、動物性タンパク質ばかりでなく植物性のタンパク質もバランスよく摂ることがおすすめです。健康的に体をしぼりながらリバウンドのリスクが低いダイエットとして、高タンパク質ダイエットが人気を集めています。
デメリットである腸内環境の乱れや代謝変化を起こさないためにも、食物繊維や植物性タンパク質の摂取を心がけながら取り組むようにしましょう。