プロテインについて学ぶ

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プロテイン吸収で知っておきたい「腸内の浸透圧」とは?

「浸透圧」という単語を聞いたことがありますか?プロテインの摂取と体内の浸透圧は、とても密接な関係にあるのです。プロテインドリンクを摂取する際に知っておきたい「浸透圧」について解説していきます。

浸透圧とは

物理化学の用語で、細胞間の水分移動に関して使われる単語です。
細胞はそれぞれ目には見えない薄い膜(細胞膜)に覆われていて、この細胞膜は小さい分子は通れるものの大きな分子は通ることができません。濃度が異なる液体が細胞膜を隔てて隣あった時、同じ濃度になろうと水分が細胞膜間を移動する働きのことを“浸透圧”と言います。

「浸透圧が高い」とは「溶液の濃度が高い」ことを意味し、「浸透圧が低い」とは「溶液の濃度が低い」ことを意味します。

野菜の水分を取り除くために塩をまぶすのも、この浸透圧の原理を使ったものです。
塩やダシなど浸透圧の高い物質や溶液を野菜に揉みこむことで、外側と内側の濃度を同じにしようと野菜から水分が滲み出てきます。この原理を利用して漬物は作られています。

浸透圧性下痢

消化が早く濃度の濃いものが腸に届けられることで起こるのが、浸透圧性の下痢です。
他の消化器官や小腸で吸収されなかった物質が、高濃度で腸管に届けられることで腸管内の浸透圧が高まります。これを希釈するために大量の体液が腸管内に移動することで、腸管内の水分割合が一気に高まり下痢を発症します。濃度が濃い原因となっている分子の大半は大きくて細胞膜を通れないため、腸管内の水分量だけが大きくなり下痢が起こってしまうのです。

食べ過ぎ・飲み過ぎによる下痢も、浸透圧が原因となっていることがあります。消化が十分でないまま食べ物・飲み物が腸管に届けられることで腸管内の浸透圧が高まり下痢を発症します。

プロテインで浸透圧性下痢が起こる原因

プロテインを飲むことで起こる下痢は、この浸透圧性下痢である可能性が高いと考えられます。プロテインには、腸管の浸透圧を高める3つのリスクが存在するからです。

まずはホエイプロテインやカゼインプロテイン、プロテインドリンクを作る際の牛乳に含まれる「乳糖」が要因となります。日本人をはじめとしたアジア人には、乳糖を消化するための酵素が少ない(乳糖不耐性)人が多いと言われています。また乳糖を分解するための酵素を持っているという方でも、一度に大量の乳糖を摂取すると分解が間に合わないことがあります。
大量の乳糖が消化されないまま大腸に届けられることで、大腸の浸透圧が高まります。これに加え乳糖が大腸内で発酵することで、乳酸や炭酸ガスを発生させ、これらが腸を圧迫し下痢を起こすことに繋がります。

また、プロテインに含まれる人工甘味料は小腸で吸収されにくく、濃度の高いまま大腸まで運ばれ大腸の浸透圧の高まりに繋がります。人工甘味料の多く含まれているチューイングガムやラムネ菓子などのパッケージに、食べる量によってはお腹が緩くなる可能性について注意書きがされているのはこのためです。
また、人工甘味料は大腸の腸内細菌の栄養源となります。これにより腸内細菌の活動が活発になり腸が刺激されることでも下痢を引き起こす要因となります。

プロテインの種類によっては、消化吸収率を早めるためにたんぱく質をアミノ酸やペプチドの状態に分解して配合しているものも多くあります。これにより消化不良を起こすリスクは大幅に軽減されているものの、濃度が高いまま腸管まで一気に届いてしまうことに繋がってしまいます。

浸透圧性下痢を予防する方法

プロテインを飲んで浸透圧性の下痢が起こってしまうという方は、まず腸管に一気に栄養素を到達させないために、15分ごとのインターバルを開けるなどして複数回に分けて摂取することが推奨されます。

また、冷たいものは腸を過度に刺激することになるので、常温の水や人肌程度に温めた牛乳などを使ってプロテインを作ることも予防には効果的でしょう。

そして日頃から腸の働きを整える栄養を積極的にとり、腸内環境を整えることも大切です。
オリゴ糖や食物繊維、乳酸菌などの栄養素は、腸内フローラを安定させバランスを保つため効果的に働きます。

工夫で下痢リスクを回避

プロテインは、「乳糖・消化の良さ・人工甘味料」の3つの理由から浸透圧性の下痢を起こしやすい飲み物だといえるでしょう。腸内環境を整えることや飲み方・量を工夫することで下痢を起こすリスクを減らすことは可能です。
プロテインを飲んでお腹を壊したことがあるという方は、飲み方を工夫してみましょう。










武内製薬では、プロテインの商品開発からOEM製造、マーケティングまで、幅広いサポートをしています。個人のお客様のOEMも受託しています。

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