プロテインについて学ぶ
「筋肉の超回復」プロテインは筋肉痛の予防や緩和にいいの?
激しい運動や筋トレを頑張りすぎた後に、筋肉痛になった経験はありませんか?翌日筋肉痛になることもあれば2~3日後に筋肉痛になることもありますよね。
運動や筋トレ後にプロテインを飲むことは今や常識とも言われていますが、プロテインを飲むことで筋肉痛を予防や緩和できるのか?気になる人も多いでしょう。今回は、運動や筋トレ後にプロテインを飲めば筋肉痛にならないのか?筋肉痛とはどんなメカニズムで起きているのか、筋肉痛を予防・緩和するための役立つ情報をお届けします。
プロテインは筋肉痛に効果あり?治るの?
プロテインを飲んでも筋肉痛の痛みは治まりません。プロテインは、筋肉の修復や成長をサポートするたんぱく質やアミノ酸が多く含まれているのでプロテイン=筋肉に良いといったイメージが強くありますが、プロテインは痛み止めではないので、筋肉痛の辛い痛みを緩和したり治す効果はありません。
しかし積極的にプロテインを摂取することで、筋肉のリカバリーをサポートすることからプロテインは大活躍します。
筋肉痛ってどんなことが起きてるの?
筋肉痛は、過度な運動により疲労物質が溜まることで痛みが発生すると考えられていました。激しく身体を動かすことで代謝物質として乳酸や水素イオンなどが蓄積され、筋肉が熱を持ち痛みを伴う状態を即発性筋肉痛としています。
筋トレや運動が終わり血流にのって代謝物質が排出されれば痛みは治まります。運動中も運動後も水分を積極的に摂取することをおすすめします。
私たちが感じている筋肉痛は遅発性筋肉痛で、筋繊維の細かな傷や裂傷による炎症反応が引き起こすのが痛みが原因です。筋肉を構成する細い繊維状の筋繊維や周囲の結合組織がダメージを受け、炎症反応が発生します。
炎症を修復する過程においてブラジキニンやヒスタミン・プロスタグランジンなど、多くの刺激物質が生成され感覚中枢を刺激することで痛みを感じます。
筋肉の炎症と修復を繰り返すことで筋肉は強く大きくなるので、筋肉痛は避けては通れないのです。
筋肉内の乳酸や血流不足が原因で起こる一時的なもの
筋肉が炎症を起こすことで起こるもの
筋トレ運動前に糖質と水分を摂ろう
運動前に糖質と水分をしっかり補給することも筋肉痛を予防・緩和させるために重要です。糖質というと肥満の原因になるから制限したいと思う人も多いのですが、過度でなければ糖質も体に必要な栄養素の一つです。
糖質は、筋肉を動かすエネルギー源で、糖質が足りなくなると筋肉にあるたんぱく質を分解しアミノ酸を使って体を動かそうとします。また水分は、体内の疲労物質を排出しやすくするので、運動前の糖質・水分補給と運動中の水分補給は忘れないようにしましょう。
ダメージを受けた筋肉を修復するたんぱく質
筋肉は、たんぱく質で作られています。そのため筋トレや運動で筋肉がダメージを受けた筋肉痛の状態の時も、たんぱく質を使って筋肉の修復が行われますが、この時に体内に必要量のタンパク質がないと、筋肉のダメージを修復することができません。
普段からよく使う筋肉は筋肉内の毛細血管が発達しているので、少しくらいの筋肉の損傷なら毛細血管を通してすぐにたんぱく質を届けることができるため、筋肉の修復をスムーズに進めることができます。一方であまり使わない筋肉の場合は筋肉内の毛細血管が発達していないので、ダメージを受けてもタンパク質が円滑に届けられないため、修復までに時間がかかると考えられています。
筋肉を修復させるためにもタンパク質を含む食品やプロテインを積極的に摂取することはとても大切です。プロテインは高品質なたんぱく質で作られていますので、筋トレや運動した後にプロテインを飲むことを習慣にするのがおすすめです。
プロテインを摂取すれば筋肉痛は予防できるの?
筋肉痛が起こる理由と、筋肉にはたんぱく質が重要なことはもうお分かりですね。筋肉を酷使した後に、プロテインを摂取していれば筋肉痛は予防できるイメージがありますが、プロテインを摂取するだけで筋肉痛は予防できませんし、薬ではないので痛みも消えません。
しかしプロテインを摂取することで、筋肉に大きなメリットがあります。筋肉の回復が早くなり、筋肉がより大きくなる超回復を期待できるので、運動後にプロテインを摂取するのは、嬉しいことだらけなのです。
筋肉痛を予防するためにやるべきこと
数日間続く筋肉痛は、できれば避けたいですよね。運動前のストレッチや準備運動も重要ですが、普段から運動や筋トレ・ウォーキングなどで体を動かしている人より、車移動が多い、長時間座ったままの仕事に就いているなど、あまり体を動かすことのない人の方が筋肉痛になることが多いので、日常生活で筋肉を使う動きを取り入れることをおすすめします。
・歯磨きをする際につま先立ちをする
・テレビを観ながらラジオ体操をする
・靴下を立ったまま履く
筋肉痛になってしまった人におすすめのアフターケア
準備運動をしても筋肉痛になってしまったら、治るまで無理な運動は控えましょう。入浴後に痛みがある部分を軽く伸ばすようにストレッチするのがおすすめです。痛みが強くて辛い場合は、冷たい湿布を貼るのも有効的です。
筋肉痛の緩和回復のために摂りたい栄養素
運動後の筋肉の疲労を軽減させる、なってしまった筋肉痛を早く回復させるためには、たんぱく質の他にもしっかりと栄養を摂りましょう。筋肉痛は筋肉に炎症が起きている状態なので、炎症を抑える期待がある抗酸化作用を含む食品を積極的に食事に取り入れるのもおすすめです。
特に果物にはビタミンが多く含まれているので積極的に食べるといいでしょう。
干し椎茸、舞茸
高野豆腐、大豆、納豆、きな粉、アーモンド
ニラ・豆苗・卵黄・レバー・うなぎ
メロン・スイカ・パパイヤ・マンゴー・みかん・びわ
すだち・ゆず・柿
キウイ・イチゴ・ネーブルオレンジ・レモン
アーモンド・ヘーゼルナッツ・ドライトマト・落花生
豆乳・きな粉・すじこ
蕎麦・大豆・玉ねぎ・エシャロット
運動後は栄養とプロテインを摂り休息を
筋トレや運動の後には、ビタミン類とたんぱく質を中心にバランスよく栄養を摂りましょう。食事だけで必要なすべてを補うのは難しいのが現実です。
疲れた筋肉を回復に導くためにも、超回復で筋肉アップを目指すためにも、運動後にプロテインを摂取することをおすすめします。
また、筋肉には運動・栄養補給の後は、リカバリーをするのに24~48時間休息が必要だと言われています。筋肉を鍛えるだけではなく、しっかりと休息をとることも必要です。