プロテインについて学ぶ
動物性タンパク質の特徴｜ホエイ・カゼインプロテイン
タンパク質にも種類があり、元となる食材の違いにより動物性たんぱく質と植物性たんぱく質に分けられます。これらは共通点も多くありますが、構成しているアミノ酸の種類が異なるため体内での利用のされ方も異なります。健康的な身体を作るためにも、タンパク質の種類とその特徴について学び、より自分に適した物を上手に摂取していきましょう。
動物性タンパク質とは
動物性タンパク質とは、魚介類を含む“動物”を由来とした食品に含まれるたんぱく質のことを意味し、主に肉や魚、卵、牛乳、乳製品などに含まれているタンパク質を指して使われる言葉です。“ホエイ・カゼイン・卵白・大豆・小麦”を5大たんぱく質と呼ぶことがありますが、その内の「ホエイ・カゼイン・卵白」の3つが動物性タンパク質に分類されます。
植物由来のタンパク質と比較して人体に近いアミノ酸の組成であることが特徴で、人がタンパク質として使いやすいアミノ酸が豊富に含まれています。
戦前、日本人は肉や乳製品を食べる習慣がなかったため動物性タンパク質を摂取するには魚からしかありませんでした。戦後に日本人の寿命が伸びたのは、動物性タンパク質を摂取するようになったことが要因ではないかと考えられています。
動物性タンパク質の特徴
必須アミノ酸が豊富
必須アミノ酸9種類（バリン、ロイシン、リジン、イソロイシ、トリプトファン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニンヒスチジン）は、人間の体内では生成することのできないアミノ酸です。アミノ酸はそれぞれが異なる作用を持っていることに加え、人体が活用できる20種が全て揃うことで可能となる働きもあるためバランスよく摂取することが推奨されます。
動物性のタンパク質には、必須アミノ酸が9種類すべて含まれています。植物性のタンパク質にも、必須アミノ酸を含むものは多くありますが、9種類すべてがバランスよく含まれているものは少なく、このバランスの良さが動物性たんぱく質最大のポイントです。
そのため動物性タンパク質は、体内で筋肉や血液など身体を作るもととして上手に活用されていきます。
利用率が高い
タンパク質を構成する基となっているアミノ酸は非常に多くの種類があるものの、人体がタンパク源として活用できるものとそうでないものがあります。動物性タンパク質は、同じ動物ということもあって人体が活用しやすい形のアミノ酸を豊富に含んでいるので、摂取したタンパク質の約90〜99％が体内で有効的に活用されていると考えられています。
せっかくタンパク質を積極的に摂取したとしても、体内で有効的に活用されなければそのまま体外へと排出されることとなります。動物性タンパク質は必須アミノ酸をすべて含有しているという点だけでなく、非必須アミノ酸も人体に活用しやすい形のものがバランスよく含まれているので利用率が高くなるのです。
脂質が多い
メリットでもありデメリットともなる特徴ですが、動物性タンパク質が多く含まれる食品は、同時に飽和脂肪酸とコレステロールも多く含みます。また、肉や魚などは油を使った調理法が多く、それもまたカロリーを増やす原因となるのです。
そのため動物性タンパク質を含む食品を過剰に摂取することで、肥満・メタボリックシンドローム・心臓病・成人病といった病気を発症する要因となることがあります。
脂質は摂りすぎも良くないのですが、反対に摂らなすぎも身体の抵抗力が低下しエネルギー不足となるため、適切な量を摂取することが推奨されています。動物性タンパク質に限った話ではありませんが、偏った食生活は健康に悪影響を及ぼすので注意が必要です。
動物性タンパク質の上手な摂取方法
動物性タンパク質質を意識的に摂取する際には「脂質の摂りすぎ」に注意しましょう。調理法を工夫することや胸肉や赤身肉を選ぶようにすると効果的です。
1日の総タンパク質摂取量のうち、半分程度を目安に動物性のたんぱく質を摂取することが推奨されています。動物性タンパク質の割合が30％を下回ると、必須アミノ酸が不足状態となり身体全体のアミノ酸のバランスが崩れやすくなってしまうでしょう。
植物性タンパク質が含まれる野菜には、動物性食品では摂取できないミネラルや繊維質が多く含まれています。健康的な体を維持するためにも、偏りすぎず動物性・植物性共にバランスよくタンパク質を摂取していきましょう。
ホエイ・カゼインプロテインを活用
タンパク質をしっかり必要な量を摂取することに加えて、必須アミノ酸をバランスよく摂取するためには動物性タンパク質を原料としたプロテインを摂取することが近道です。
ホエイやカゼインを原料としたプロテインを摂取し、普段の食事からは植物性のタンパク質を積極的に摂ることを心がけることで、脂質過多にならずバランスのとれたアミノ酸を摂取することができるでしょう。
